GPT-5.6 Solが3カ月値下げ APIは入力4ドル・出力20ドルに

- OpenAIはGPT-5.6 SolのAPI・クレジット価格を今後3カ月、20%超引き下げると発表した
- 直販APIは100万トークン当たり入力4ドル、出力20ドルで、少なくとも11月21日までの期間限定だ
- Codexの定額プラン枠は増えないため、請求がトークン従量制かを確かめてから費用計画を直そう
同じ仕事でも、出力が多いほど値下げ効果が大きい
OpenAIは8月21日、最上位モデルGPT-5.6 SolのAPIとクレジット価格を、今後3カ月にわたり20%超引き下げると発表しました。公式モデルページでは、100万トークン当たりの入力が従来の5ドルから4ドルへ20%減り、出力は30ドルから20ドルへ約33%下がっています。割引価格は少なくとも2026年11月21日まで利用できます。
GPT-5.6 Solは、100万入力トークン当たり4ドル、100万出力トークン当たり20ドル。入力価格は20%、出力価格は33%引き下げられ、プロモーション価格は少なくとも2026年11月21日まで利用できる。
出典:OpenAI「GPT-5.6 Sol Model」(原文を日本語で要約)
値下げ幅は一律ではありません。たとえば、月に1000万入力トークンと200万出力トークンを使う処理なら、旧単価では110ドル、新単価では80ドルです。これは公式単価を使った編集部の試算で、約27%の減額になります。長い回答、コード、調査報告書など出力が増える仕事ほど、出力単価の低下が効く構造です。
一方、27万2000トークンを超える長い入力には、入力2倍、出力1.5倍の倍率がかかります。高速処理や地域指定にも追加料金があるため、基準単価だけを見て予算を決めると実際の請求とずれるでしょう。まず管理画面からモデル別の入力、キャッシュ入力、出力、長文利用を分けて確認すると、今回の値下げが自社へどれだけ効くかを計算できます。
請求方式を見分けると、値下げ対象が分かる
今回の「クレジット価格」は、ChatGPT WorkやCodexなどで、利用量をトークン単位の米ドル料金として計算する契約にも適用されます。公式レートカードではGPT-5.6 Solが入力4ドル、キャッシュ入力0.40ドル、出力20ドルです。ChatGPT for Excel、PowerPoint、Workspace Agentsにも同じ基準単価が掲載されています。
プロモーションは米ドルで請求されるトークン従量制に適用される。定額プランに含まれる利用量、5時間・週次の利用上限、従来型のクレジット単価は変わらない。
出典:OpenAI Help Center「ChatGPT Rate Card」(原文を日本語で要約)
つまり、PlusやProを契約している個人の月額料金が下がる発表でも、利用上限が増える発表でもありません。定額枠の中だけでCodexを使う人は、すぐに請求額が変わらない可能性があります。企業は契約名ではなく、超過分や社内エージェントの利用が「トークン従量制」「従来型クレジット」「定額枠」のどれで計算されているかを請求画面で確かめる必要があります。
OpenAIは7月30日にGPT-5.6 Terraを20%、Lunaを80%値下げしており、今回は高性能なSolにも期間限定で価格を下げる流れが広がりました。編集部は、単に安い小型モデルへ寄せるのではなく、難しい案件だけSolへ上げる使い分けを試しやすくする動きだとみます。ただし、11月21日以降に価格が戻れば、Solへ固定した大量処理の費用は再び増えます。恒久価格が公表されるまでは、割引後の単価だけで年間予算を組まないほうが安全です。
OpenRouterの50%割引は、直販価格と分けて見る
候補の起点となったOpenRouterのモデルページでは、OpenAI提供のGPT-5.6 Solが入力4ドルから2ドル、出力20ドルから10ドルへ50%割引と表示されています。これはOpenAI直販APIの4ドル・20ドルよりさらに低い水準です。OpenRouterは複数事業者のモデルを一つのAPIから選び、障害時に別経路へ回せるサービスであり、表示価格はその販売経路における条件です。
OpenRouter上のGPT-5.6 Solは、100万入力トークン当たり2ドル、100万出力トークン当たり10ドルで、50%割引と表示されている。
出典:OpenRouter「OpenAI: GPT-5.6 Sol」(原文を日本語で要約)
ただし、OpenRouterのページには割引の終了日が明記されていません。直販と再販経路では、価格だけでなくデータ処理、保存、障害時の経路、請求主体、契約上の責任が異なります。機密文書や顧客情報を扱う会社が、半額表示だけを理由に経路を切り替えるのは早計です。データがどの提供者を通るかを固定できるか、ログを保存する主体は誰か、割引終了後の単価はいくらかを契約前に確認してください。
11月の通常化に備え、いま試す仕事を限定する
費用を見直すなら、過去1カ月の利用明細から出力比率が高い仕事を一つ選び、旧単価と新単価の両方で再計算します。報告書生成やコード作成でSolの品質が手直し時間を減らすなら、モデル単価だけでなく人件費まで含めた1件当たり費用を比べます。安い期間に全面移行するより、品質差が費用差を上回る仕事を見つけるほうが、期間終了後の判断にも使えます。
同時に、11月21日以降は旧単価へ戻る前提の上限通知を設定します。OpenRouterを試す場合も、直販APIと同じ入力を流して、回答品質、応答時間、失敗率、データ条件を並べてください。OpenAIが恒久価格を示すか、OpenRouterが終了日を明記すれば年間計画を更新できますが、それまでは3カ月の実験予算として扱うのが妥当です。
※ 本記事は公開時点の一次情報にもとづいています。最新の状況は出典をご確認ください。
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監修者:水間 雄紀
株式会社AIMA 代表取締役
1986年和歌山県生まれ、近畿大学卒。金融機関、経営コンサルティング会社を経て、2018年にコンテンツ制作の専門会社である株式会社circlizeを創業。2024年、ラグザス株式会社に事業譲渡。現在は株式会社AIMAにてAI×マーケティング事業に従事し、株式会社ラグザス・クリエイトでコンテンツの品質管理責任者を務める。
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