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Xが「おすすめ」の仕組みを公開 企業アカウントが見直す4つの行動

Xが「おすすめ」の仕組みを公開 企業アカウントが見直す4つの行動
3行でわかる
  • Xは「おすすめ」欄で投稿を探し、順位を付け、表示を制限する中核コードと主な設定値を公開した
  • 順位は全員共通のいいね数ではなく、見る人ごとに『次に何をするか』をAIが予測して決まる
  • 利用者は興味なし・ミュート・フォローを使い、企業は数値の裏技より読者が次に取りたい行動を設計したい

「おすすめ」の順位と表示制限が、別の仕組みだと分かった

Xは2026年8月13日、ホーム画面の「おすすめ」欄を作る中核コードを更新公開しました。今回加わったのは、投稿を並べるための主な設定値、投稿を表示対象から外す仕組み、実際の推薦モデルを学習するコードなどです。翌14日には、公開値の読み方を説明する注釈も追加しました。

おすすめ欄は、フォロー中のアカウントによる投稿と、機械学習で見つけた未フォローの投稿を集め、入力情報で絞り込んだ後、見る人ごとの予測を使って順位を付けます。

出典:X公式GitHub「X For You Feed Algorithm」(原文を日本語で要約)

重要なのは、順位付けと表示制限が別工程だという点です。まずAI「Phoenix」が、見る人が各投稿へいいね、返信、共有、リンクを開く、興味なし、ミュート、通報などを行う確率を予測します。その合計で順番を決めた後、年齢、重複、ミュート語、安全ラベルなどの規則で表示できるかを改めて判定します。

広告、フォロー候補、案内表示は、この投稿順位へ別工程で混ぜられます。したがって、公開された重みだけを見ても、実際の画面で何番目に表示されるかまでは再現できません。

「1通報で468いいねが消える」は、公式コードの読み方と違う

公開値では、いいねの重みが0.5、通報がマイナス234です。単純に割ると468倍になるため、「1通報で468いいね分が相殺される」という説明が広がりました。しかしXは、この読み方を明確に否定しています。

重みを掛ける相手は実際のいいね数や通報数ではなく、その閲覧者が各行動を取る予測確率です。通報はもともとの発生確率がいいねより1000倍以上低いため、予測を順位へ反映できるよう大きな重みが付いています。

出典:X公式コード・順位付け設定値と注釈(原文を日本語で要約)
公開された値分かること分からないこと
いいね 0.5その人がいいねする予測確率へ掛ける値1いいねが0.5点になるとは限らない
リンク共有 20リンクをコピーして共有する予測を高く扱う20回共有すれば必ず伸びるわけではない
興味なし -43.2その人が興味なしを選ぶ予測を下げ要因にする1回で全利用者への表示が同じだけ減るわけではない
通報 -234まれな通報予測を順位へ反映する1通報が468いいねを消すわけではない

Xによると、ホーム画面に表示された投稿への行動だけが、この推薦計算の対象です。グループチャットのリンクから投稿へ直接移動して一斉に通報しても、その数を公開重みで足し引きする仕組みではありません。また推薦は個人別なので、ある集団の反応が全員のおすすめ順位へ同じように効くとも限りません。

利用者は「見ないふり」より、興味なしとミュートを使う

おすすめ欄は、見る人の最近の行動、フォロー、ミュート、ブロック、ミュート語、既に見た投稿などを入力にします。Xの公式ヘルプも、いいね、再投稿、共有、返信、視聴、ネットワーク内の人気など複数の信号を使い、単一の信号へ固定的な優先順位は付けないと説明しています。

内容を変えたい人にとって、実用的な操作は四つあります。不要な投稿では「このポストに興味がない」を選び、見たくない話題は語句をミュートします。発信元ごと外したいならアカウントをミュートかブロックし、時系列でフォロー先だけを見たい場面では「フォロー中」へ切り替えます。

目的使う操作仕組み上の意味
似た話題を減らすこのポストに興味がない否定的な予測信号を返す
特定語を避ける語句のミュート順位付け前の候補から外す
発信元を外すミュート/ブロックそのアカウントの投稿を除く
推薦を使わないフォロー中未フォローのおすすめを避ける

逆に、嫌いな投稿を長く読み、返信し、引用して広げると、AIへ複数の行動信号を渡します。公開コードだけでは最終効果を断定できませんが、見たくない内容へ反応を重ねるより、用意された否定操作を使うほうが目的に合います。

企業は「いいね稼ぎ」より、読者が次に取りたい行動を設計する

企業アカウントも、公開された係数を攻略表として使ってはいけません。順位は見る人ごとの予測で、同じ会社の投稿でも読者によって結果が変わります。さらに、未フォローの投稿には割引が入り、同じ発信者の投稿が続くほど順位を下げる調整や、新しい発信者を試す押し上げもあります。

見直す順番は、投稿の目的、読者、次の行動、表示制限の四つです。問い合わせを狙う投稿なら、リンクを開いた先で何が分かるかを本文で先に示します。認知が目的なら、返信したくなる問いや保存したくなる具体情報を置き、無関係な話題への便乗は避けます。安全規則で表示対象から外れないよう、誤認を招く画像、過剰な連投、同文の繰り返し、規約違反も点検対象です。

Xは、自分のアカウントや投稿へ付いた表示制限に関わるラベルの集計を見られる「Under the Hood」も試験提供しています。ただし公開範囲は拡大中で、全利用者が使えるとは説明していません。利用できる場合も、ラベル集計は売上や問い合わせが減った原因を一つに決める診断書ではなく、投稿内容、リンク先、配信時刻、広告の有無と一緒に見る必要があります。

編集部の読み

Xが狙っているのは、コード公開だけで透明性を示すのではなく、利用者自身に付いた表示制限ラベルまで確認できる形へ進めることです。企業への示唆は、拡散の裏技を探すより、読者別の反応予測と表示制限を分けて運用するほうが長く効くという点にあります。反応が弱ければ内容と読者の一致を直し、急な表示減ならラベルと規約を確認する。この読みが外れるのは、公開された主な設定値と本番の値が長期間ずれるか、非公開の規則が表示結果の大半を決めていると判明した場合です。

注意点と限界

本記事は8月16日時点のX公式GitHub、順位付けコード、X公式ヘルプを確認しました。実際の個人アカウントを使った表示順位の再現実験は行っていません。Xは主な本番設定値をコードへ反映すると説明する一方、少人数向けの実験を常時行い、悪用防止のため一部の分類用指示や規則を公開していません。

公開コードは「おすすめ」欄の中核を説明しますが、検索、トレンド、広告の入札、すべての通知を完全に再現する資料ではありません。設定値は更新され得るため、企業が運用ルールを作る際は係数を固定の正解にせず、Xの公式ヘルプ、アカウント分析、問い合わせなど自社の最終成果を合わせて確認してください。

※ 本記事は公開時点の一次情報にもとづいています。最新の状況は出典をご確認ください。

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監修者 水間 雄紀

監修者:水間 雄紀

株式会社AIMA 代表取締役

1986年和歌山県生まれ、近畿大学卒。金融機関、経営コンサルティング会社を経て、2018年にコンテンツ制作の専門会社である株式会社circlizeを創業。2024年、ラグザス株式会社に事業譲渡。現在は株式会社AIMAにてAI×マーケティング事業に従事し、株式会社ラグザス・クリエイトでコンテンツの品質管理責任者を務める。

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