OpenAI、10代向けChatGPT保護を強化──学習モードや休憩通知を拡充

- OpenAIが、10代向けChatGPTの学習機能と安全対策の拡充を発表した
- 保護者は連携した10代のアカウントで、学習モードを新しい会話の初期設定にできる
- 長時間利用時の休憩通知を増やし、重大な規約違反による停止も保護者への通知対象に加える
何が発表されたか
OpenAIは2026年7月16日、10代がChatGPTを安全に学習へ使うための取り組みを発表しました。新しい単独サービスではなく、学習機能、年齢に合った保護、保護者向け設定をまとめて強化する内容です。
OpenAIによると、ChatGPTを使う10代の約10人に9人が、1週間のうちに学習、情報収集、技能習得、仕事の効率化のいずれかへ利用しています。同社は利用を一律に止めるのではなく、年齢に合わせた保護と組み合わせる方針を示しました。
この方針は、10代の安全を優先すること、必要なときに現実の人へ助けを求めるよう促すこと、10代を大人と同じように扱わないこと、仕組みをわかりやすく説明することの4点に基づいています。
保護者が学習モードを初期設定にできる
「学習モード」は、答えだけをすぐ返すのではなく、質問や段階的な説明を通じて利用者自身が考えることを助ける機能です。今回、保護者は連携した10代のアカウントに対し、保護者向け設定から学習モードを有効にできるようになりました。
保護者が有効にすると、10代が新しい会話を始めるたびに学習モードが初期状態でオンになります。10代本人が自分でオンにする方法に加え、家庭側から学習の使い方を決められる選択肢が増えた形です。
OpenAIは、ノートから学習ガイドを作る、暗記カードや練習問題を作る、根拠や文章のわかりやすさを確認するといった、10代向けの開始例も追加したと説明しています。また、対話型の数学・科学学習は週1800万人が利用し、対象を300を超える分野へ広げたとしています。
休憩通知と重大事案の保護者通知を強化
OpenAIの仕組みが利用者を18歳未満と推定した場合、ChatGPTは年齢に合った体験へ自動で切り替わります。そこでは、過激な暴力、自傷、危険な流行行為、不健康な身体イメージ、危険・恋愛・性的な役割演技などへの保護が強くなります。
長時間ChatGPTを使う10代には、いったん離れるよう促す休憩通知をこれまでより多く表示します。AIを学習や創作に使える状態を保ちながら、使い過ぎを避ける習慣づくりを助ける狙いです。
保護者向け機能では、利用しない時間帯の設定、音声機能の停止、画像生成の管理、自傷の兆候など特定の高リスク状況に関する通知を利用できます。さらに今回、オンライン上の暴力的な脅迫や暴力行為に関する規約違反で連携中の10代アカウントが停止された場合も、通知対象へ加える方針が示されました。
なぜ仕事や会社に重要なのか
学校、学習サービス、子ども向けアプリを運営する会社にとって、生成AIは「使えるか」だけでなく、年齢に応じて安全に使わせられるかが導入条件になります。今回の発表は、同じAIでも未成年者には初期設定や通知を変える必要があることを示しています。
会社が10代へAI機能を提供する場合は、年齢の確認方法、保護者との連携、危険な内容の制限、長時間利用への対応、重大な問題が起きたときの連絡方法を別々に決める必要があります。単に禁止事項を書く情報だけでは、実際の利用中に守る仕組みとして十分ではありません。
まずは、自社サービスで未成年者がAIを使う場面を洗い出し、通常時、長時間利用時、危険な入力があった時、アカウント停止時に何が起きるかを確認するとよいでしょう。保護者へ何を知らせるかと、本人のプライバシーをどこまで守るかも一緒に決めることが大切です。
※ 本記事は公開時点の一次情報にもとづいています。最新の状況は出典をご確認ください。
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監修者:水間 雄紀
株式会社AIMA 代表取締役
1986年和歌山県生まれ、近畿大学卒。金融機関、経営コンサルティング会社を経て、2018年にコンテンツ制作の専門会社である株式会社circlizeを創業。2024年、ラグザス株式会社に事業譲渡。現在は株式会社AIMAにてAI×マーケティング事業に従事し、株式会社ラグザス・クリエイトでコンテンツの品質管理責任者を務める。
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